STEP13 学校教員をめざす方へ (01)

STEP

13

学校教員をめざす方へ

① 公立学校教員の採用 (小・中・高・特別支援)

都道府県や政令指定都市など自治体ごとに行われる教員採用試験を受験し、合格する必要があります。

(1)試験の内容

校種(小学校、中学校、高等学校、特別支援学校など)や教科(英語、社会など)別に行われ、自治体ごとにその内容は異なります。自分の受ける自治体の試験科目、実際に出題された問題やその傾向を把握して、早めの対策をこころがけましょう。

〜 教員採用試験の試験科目 〜

教員採用試験の試験科目には大きく筆記試験と人物試験があり、自治体や校種・教科によって異なります。

筆記試験 (主に一次試験で課される内容)

  • 「教職教養」:教育原理、教育法規、教育心理、教育史、教育時事など
  • 「一般教養」:人文科学、社会科学、自然科学の各分野、一般時事など
  • 「専門教養」:各教科の専門的内容・学習指導要領など
  • 「論作文」:教師観、教師としての決意など

人物試験 (主に二次試験で課される科目。ただし面接・討論などは一次試験でも課される場合が増えています)

  • 面接試験
  • 「個人面接」:受験者1人と面接官(複数の場合あり)で行う面接
  • 「集団面接」:複数の受験者と面接官(複数の場合あり)で行う面接
    ※受験する教科が英語の場合、英語面接が課されることがあります。
  • その他の人物試験面接試験
  • 「集団討論」:複数の受験者で、あるテーマにそって討論を行う
  • 「模擬授業」:一定時間実際に授業を行う
  • 「場面指導」:特定の教育場面(例えばいじめの場面など)に対して指導する力
  • 「実技」:体力検査、音楽・体育など実技が必要な専門教科
  • 「適性検査」:内田クレペリン検査、YG性格検査など

(2)準備から採用まで

3年生

3年生の7月頃までに受験自治体を決めるのが理想ですが、遅くとも10月頃までには第一志望、第二志望を絞り込み、これ以降は第一志望の自治体に向けた受験対策をしましょう。また、「なぜその自治体を受検するのか」を明確にしておきましょう。
※なお、一部自治体で実施している3年次受験制度を利用する場合は、より前倒しで対策を始める必要があります。

● 受験対策その1(過去問題)

過去問題(少なくとも過去3年分)を繰り返し解くことにより出題傾向をつかみ、誤答部分を復習する。筆記試験の解答形式・制限時間・出題量、よく出題される分野・あまり出題されない分野、論作文の出題テーマや制限時間・字数、面接の形式や質問の内容など。過去問題や参考書は教職センター(教育キャリア支援課)でも閲覧・貸出できます。また、自治体によりホームページで閲覧可能な場合もありますので、受験予定自治体の教育委員会ホームページを確認してください。

● 受験対策その2(論作文)

ほとんどの自治体の試験内容に論作文が課されています。自分が書いた論作文の良い点や改善点については、自分ではなかなか分かり難いものです。論作文は書き慣れるのに時間がかかりますが、書き慣れればどのような「テーマ」でも書けるようになります。3年生の10月頃から教職キャリアアドバイザー個別相談が可能になりますので、個別相談予約をして指導を受けてください。志望する自治体が論作文を課していない場合でも、論作文を書くことにより、自分の考えをまとめる事ができるようになるため、面接時にも役立ちます。

※教職キャリアアドバイザー個別相談を希望する方は、「教職キャリアパスポート」を提出してください。詳細は、9月中旬に学籍番号メールアドレスに発信するお知らせを確認してください。

● ガイダンス・講座に参加

教職センター(教育キャリア支援課)や教職キャリアアドバイザー主催の各種ガイダンス・講座に参加しましょう。各種ガイダンス・講座の案内は、学籍番号メールアドレスにお送りします。

● その他

学習指導要領、受験予定自治体の教育ビジョン、教師像などを調べ読んでみましょう。また、新聞を毎日読むことも大切です。「学校ボランティア」や「教職インターンシップ(教師塾)」に参加し、実際の教育現場を自分の目で見る事も重要です。

4年生

公立学校教員採用試験の詳細は各自治体により異なりますが、「4年次の夏」に実施されるのがオーソドックスです。下記は、4年次の夏に教員採用試験を受験する場合のスケジュールを記載しています。一部自治体で実施している「3年次に教員採用試験を受験できる制度」を利用する場合は、下記スケジュールとは異なります。
受験予定の自治体の試験日程・筆記試験内容・論文あり・なしなど、各教育委員会ホームページや募集要項等で早めに把握しておきましょう。願書提出時に自己PR文や証明書等の提出が求められることがありますので「どんなもの」を「いつ」提出しなければならないのか注意してください。
試験日が異なれば複数の自治体を併願することも可能ですが、例年、北海道、関東・甲信越、東海…など、ブロックごとに同じ試験日を設けているので注意が必要です。

公立学校教員採用のスケジュール

要項配布

3〜5月

申込

4〜6月

一次試験

6〜7月

一次合格発表

7〜8月

二次試験

8〜9月

二次試験合格発表

9〜10月

地区・校長面接

10〜12月

赴任先決定

2〜3月

正式採用

4月

※上記は2024年度のスケジュールです。今後、変更の可能性があります。

● 受験対策その3(人物試験)

二次試験は、面接・討論・模擬授業などの人物試験が中心です。
教職キャリアアドバイザーの個別相談や集団指導(討論・面接・模擬授業)を受けてアドバイスをもらい、受験学校種ごとの各種勉強会(講座)に参加するなど、積極的に指導を受けてください。